ああ、そうだった。本当は、もの凄い寂しがり屋だったんだ。それでいて、もの凄いひねくれ者だった。あたし、なにを克服した気になっていたんだか。なんとなく、もう大丈夫な気がしていた。もう、同じことは繰り返さないような気がしていた。繰り返したくない。あんな思いしたくない。のに。如何して分からず屋なの、この心は。
弱気につけ込んでくる、あの感じ。嫌。出ていって。そう思うと、代わりに涙が出てくる。涙に紛れて、出ていったのだろうか。あたしは結局弱い強がり。とことん損な性格。
この涙の意味すら、ひねくれすぎていて理解らない。