駅に入る。其処は、あらゆる感情で埋め尽くされている。苦しくなるくらい、沢山の意識が飛び交う。
改札を抜ける。電車に乗り込む。あたしは電車があまり得意ではない。目線のやり場に困る。けれど人間観察は好き。が、人間は苦手。矛盾。人間という生き物は、実にカラフル。というか、その色は、時と場合によって変化するわけで。だからやっぱり苦手。でもあたしだって、何らかの色をしっかりと帯びているというのに。矛盾。
街に出る。二度と会わないであろう彼らとの、すれ違いを繰り返す。こんなにも人間は存在する。あたしはその中の一人。それを意識したとき、不思議な感じになる。と、同時に、ちっぽけになる。良い意味で。例えるなら、空を見上げたときと同じ。だってあたしはこんなにも小さい。だからあたしの脳裏にある戯言なんて、もっと小さい。そして弱い。もっと視野を広げろ。そう言われているように感じる。納得する。
会話をする。
その人の意識が、言葉としてあたしに流れ込む。あたしも流し込む。何割が真実で、何割が偽りか。それを考えると、虚しくなる。ので、やめようとする。けれどあたしだって同じじゃない。そうでしょ。そう思って、結果どうでもよくなったり、ならなかったりする。つまりあたしの深読み。
質問をされる。答える。あとから他の答えもあったことに気付く。そして大抵、そっちを言えば良かった、と後悔したりする。かなりの優柔不断。
質問をする。別に大して知りたくもないのに、質問をする。コミュニケーション。のつもり。なんだかあたしの言葉には、無駄が多い。無駄な感情が入り込む。話下手なんだよ。気を遣わないことが、上手く出来ないんだよ。だけど会話は好き。
以上、外出したときの、あたし(の中身)の一連の動き。でした。