二回目の室蘭は相変わらず楽くて。時間の過ぎるのが惜しかった。行く度に、あの場所がどんどん心地好い場所になっていく。景色も空気も音も、これからは当たり前になるのだけれど、それがまた待ち遠しくなった。あの場所であたしはこれからどんな日々を築いてゆくのかな。
久しぶりに発作を起こした。発作という程のものではなかったけれど、それでも少し怖くなった。あの感覚だった。自分が自分でなくなるような感覚。見ているものが見えていないような感覚。如何しよう。そう思うと止まらなくって、涙が溢れ出てくる。呼吸が乱れる。所謂、とてもとても軽いパニック状態だろう。
あたしは頼ろうとした。いつものように薬や煙草に。それしかないと思った。それしかないとしか思えなかったんだ。けれど違った。もっと確実にあたしを元に戻せるもの。それをやっと見つけられた。それが、言葉にならないほど嬉しくて、嬉しくて、そして温かかった。さっきとは違う意味を含んだ涙がたくさん出てきた。呼吸は安定していった。言葉のひとつひとつが余計な力を抜いていってくれた。委ねることで、安心する。不思議な力だなと思った。あたしは独りじゃない。
一生ついてゆくんだよ、と、心が言いました。あたしは心に素直に頷きました。